芝居・ぬ?な生活…震災の悲劇を忘れちゃいかん [観道楽の感動・楽]
昨日(7/19)は【ふなばし演劇鑑賞会】の例会で芝居『カラフト伯父さん』を観てきました。
(トム・プロジェクトプロデュース 作・演出 鄭 義信)
舞台は、客席がまだ明るいうちからユーミンの「春よ来い」で始まります。
それは、主人公の青年が聞くラジオの音。
続いて12年前に流行った「DA・YO・NE」のリクエストに応えるDJのシャベリ。
…彼との初デートでコンサートに行った時、いきなり彼のケータイから
当時流行った「DA・YO・NE」が流れて恥ずかしい思いをした…
というエピソードを紹介しながら、客席に「ケータイ確認」を促す、ちょっと粋な演出のプロローグ。
~あらすじ~
神戸の古い鉄工所でひとり暮らしている青年(岡田義徳)のもとへ幼い頃に別れた実父(ベンガル)が
身重の元ストリッパー(冨樫 真)を連れて転がり込んでくる。
編集者だった父は、かつて宮沢賢治のカラフト旅行に関する本の出版で成功し、母と別れた後も
時々訪ねてくる「足長おじさん」のような存在で、青年は幼い頃「カラフト伯父さん」と呼んで慕っていた。
が、久しぶりにやってきたのは、東京で経営していた出版社が倒産し、債権者から逃げ回るだらしない親父。
青年は、父親に嫌悪感を抱きながらも、3人の奇妙な共同生活が始まる…
元ストリッパーには、次第に心を開いていくものの、実父に対しては心を閉ざしたまま。
実父への嫌悪感の裏側にあるものは…あの阪神淡路大震災。
被災して苦しい時に手を差しのべてもらえなかったことへの絶望と怒り。
10年以上たった今も消えない地震への恐怖。
そして、自分だけが生き残ってしまったという罪悪感。
苦悩する青年とは対照的なベンガルのコミカルなセリフと、元ストリッパーのエロティックな動きに
のっけから客席は大笑いの連続です。
が、軽妙なセリフのやり取りに引き込まれていくうちに、クライマックス。
岡田君演じる青年が体を張って苦悩を吐き出すシーンには、客席からすすり泣きの声も。
たしかに、阪神淡路大震災が起きた12年前の冬、「DA・YO・NE」が流行ってました。「春よ来い」も。
それは、遠い、遠い昔のことのようであり、ほんの最近のことのようにも思えます。
あれから12年、まだその心の傷が癒えない人たちが、いろいろなものと闘いながら生きているんだ
ということを、改めて考えさせられる舞台でした。
それにしても、神は酷いことをするものですね。
4日前には中越沖地震が起きてしまいました。
連日流れるニュース映像に映る被災者の方々も、これから様々なものを背負って生きていくのでしょう。
被災者された皆様には、心からお見舞い申し上げます。
柏崎の鑑賞会も、事務所、上演ホールともに大きな被害を受けているとのことで
義援金を募っていました。
わずかですが、ガシャポンやったつもりで、協力させていただこうと思うのでした。
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ところで、ふなばし演劇鑑賞会に入って5年目。
好き嫌いに関係なく、バラエティに富んだ作品を年6本(今年は7本)観てきましたが、
(『カラフト伯父さん』は、今年最も楽しみにしていた作品)
もうそろそろ(やめても)いいかなぁ、と思い始めていたところ。
が、早々と来年のラインナップが発表になりました。
なんと、テアトル・エコーの『ルームサービス』が観られるではないの!(^^)
民藝+無名塾というより奈良岡さん&仲代さんの『ドライビング ミス デイジー』も!(^^)
どちらも観たかった作品なので、もう少し会費払い続けることにしよう!!
それはそうと、「船橋演劇鑑賞会」でググると、このブログがトップに検索されることがわかりました。
あんまり、ヤバイこと書けないなぁ‥‥つまらない、とか‥‥もうやめようか、とか‥‥
正式名称は「ふなばし演劇鑑賞会」です。(これなら公式HPがトップに出ます)
オマケ・其の壱‥‥光らせる柴壱は失敗の巻
【前回の記事】に書いた光る柴ちゃんを携帯に付けてみました。
裏側に小さなスイッチがあって、必要に応じてOn/Offすればいいと思っていところ、
ちょっとした衝撃でも、すぐにスイッチがOnになってしまうことが判明。
コマメに気をつけるようにしていたのですが…
芝居開演前、携帯の電源をしっかり切って、バッグにつけた携帯ケースに収めて膝の上に。
ところが、ところが、
上演中、ちょこっと体を動かした瞬間に、突然ピカピカ!ですよ。
真っ暗な中で、柴壱、焦る、アセる!!
手に持っていたハンカチで覆い包みながら、なんとか手探りでスイッチをOffに。
が、しばらくすると、またピカピカ! 汗・汗・汗
仕方なく、手探りで電池を外し、バッグにしまって、やっとホッ!!
いいお芝居だったのに…
ダメだこりゃ!!
オマケ・其の弐‥‥
船橋東武で「タオルの動物園」なる催しをやっていたので、帰りに見てきました。
旭山には、なかなか行かれそうもないので、
せめて肌触りよさそうなタオル地のカワイイ動物たちで心を癒そう(^^)
いつも地元の演劇鑑賞会のポスターを貼っている喫茶店があって、
通りかかった時にこのお芝居のポスターも見ました。
題名からは、内容がまったく想像できなかったんですけど・・・。
震災を題材にしていたとは。
災害って、壊れた建物や道路などが元に戻ると、
それで全部済んだような気がしてしまいますが、
心の傷あとはずっと残るものなんですね。
それにしても、あれから12年。
長かったような、あっという間だったような・・・。
光る柴ちゃんは、失敗でしたか!
しーんと静かな中での携帯ブルブル音も困りますが、
上演中にピカピカは、かなり焦りそう(^^;)
by チヨロギ (2007-07-22 01:14)
「DA・YO・NE」はもう12年前になりますか?
阪神大震災はほんとに怖かったです。
関西に住んでると、地震ってほとんど無かったから・・・
でもこれから先は、いつどこで地震が起きるかわからないんだなって実感しました。
備えだけはちゃんとしとかないといけないですね。
ところで、ピカピカ柴ちゃんは折角かわいいのを買われたのに、ちょっと残念ですね~
暗い中でピカピカしたら、目立つから相当焦られたでしょうね。
by みゆき (2007-07-22 20:01)
ふたたび参上! nice押し忘れてました~(^^ゞ
by チヨロギ (2007-07-22 23:25)
♪チヨロギさま♪
nice! ありがとうございます~☆
この「カラフト伯父さん」は、演鑑の例会としては「ヒット」な方だと思いました。
ちょうど震災から10年の一昨年、吉祥寺シアターの杮落とし公演だったそうですが
こういう公演は初演を見逃すと、再演は演鑑廻りの地方公演中心
という場合が多くて残念です。
震災で受けた心の傷は人それぞれだと思うけど、まだ立ち直れないでいる人のことも
忘れちゃいけないですよね。
光る柴ちゃんの上演中ピカピカは、焦りましたよ~^^;
by 柴壱 (2007-07-23 16:36)
♪みゆき様♪
nice! ありがとうございます~☆
95年の春先は、ちょうど仙台への引越しが決まっていたので
いろいろ印象に残っている時期です。
仙台で、尼崎から転勤してきたばかりの人と友達になって、
いろいろ生々しい話をたくさん聞きました。
みゆきさんのところは、被害は大丈夫だったんですか?
関西圏ということでは、ご親戚やお友達も多いでしょうから、
安否が確認できるまでは、いろいろ心配だったことでしょうね。
光る柴ちゃんは、なんとか工夫して活用できる方法はないかと考えてます。
でも、劇場でピカピカは、もうコリゴリ(´・ω・`)
by 柴壱 (2007-07-23 16:59)
ユーミンの「春よ来い」って、もうそんなに前になるんですね。
朝ドラのテーマ曲でしたよね。
10月に新国立で上演される、鄭 義信さんの作品を観たいと思っています。
鈴木裕美さんの演出なので、彼女流の解釈を期待して。。
by 柴犬陸 (2007-07-24 01:34)
♪柴犬陸さま♪
nice! ありがとうございます~☆
歌って、不思議なほどに流行った当時のことを思い出させてくれるものですが
経た年数にビックリすることもありますよね。
10月の新国立、HP見てみました。キャストさんも魅力的な方ばかりですね。
私も観てみようかしら‥‥
by 柴壱 (2007-07-25 11:28)