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「感動を与える」の話に追記 [たまにはピアノのことも]

皆さま、3つ前の記事「人に感動を与え、イヌにはエサをあげる…」
たくさんの貴重なご意見、ピアノの発表会にねぎらいのメッセージ
さらには、ブルテの写真にお褒めの言葉までいただいて、
ありがとうございました。

若いお嬢さんが柴壱のピアノを聴いて感動して泣いてしまったという話には
実は、裏話というか、前段階の話がありまして、コメントのお返事に変えて
ご紹介いたします。


その彼女は、普段はほとんど顔を合わせることがなく、発表会にもあまり参加しないコのですが、
今年は久しぶりに発表会に出るということで、直前のレッスンの時にイレギュラーな形で
順番が前後になったのでした。

その時先生から「来年は何を弾くか、今のうちから決めておきなさい」と言われて
彼女、モーツァルトの『きらきら星変奏曲』をやりたい、と言ったのです。

すると、先生は間髪を入れずに「難しいからやめておきなさい」と。
あまり練習する時間のないコらしいのですが、「きらきら星」と言えば、たまに中高生が発表会で
弾いていたりしますから、弾きやすそうなイメージだったのでしょう。

「『きらきら星』は速いテンポで綺麗な音を出すのが難しいよ。
 こんなふうに弾いたんじゃぁ、カッコ悪いからね」
と、先生はサワリの部分をわざと野暮ったく弾いてみせたのですが、
それでもなかなか諦めきれない彼女に、

「このお姉さん(ホントはオバサンなんですけど^^;)だって、弾きたいけど
 ダメって言ってるくらいなんだからね」

と柴壱を引き合いに出したわけです。

実は、『きらきら星』は柴壱も何年も前から候補に挙げながら「却下」されている曲なのであります。
モーツァルトは音が勝負だから、大人が発表会で弾くには相当な覚悟と練習が必要だよ、と言われて。

彼女、別な曲を考える、と言ってその場は何となく納得して帰りました。
で、当日です。

柴壱が弾いたショパンの『バラード2番』と『きらきら星』は、全く違う種類の難しさなので、
どちらがどう、ということはないと思うのですが
ド派手な『バラード』を聴いて、何か感ずるところがあったのでしょう。
それが「感動して泣いちゃいました~」という言葉になったのだと思います。

そして彼女、「(自分も)いつかは『きらきら星』が弾けるように練習頑張りたい」と。

うちは、大人になっても、オバサンになってもレッスンを続けている生徒が
多い教室ですが、最近の子どもたちは、なかなか長続きしません。
それでも、長く続けていると楽しいよ、と若い世代に伝えることが
オバサンたちの役目だと思っているのです。
発表会にも滅多に出ないし、練習もあまりできないコが、柴壱のピアノをきっかけに
何かを感じてくれたなら、それは嬉しいことですし、ありがたいことなのであります。

◆◇◆

もうひとつ、「日本語は難しい」という話についてですが…
たしかに、柴壱は日本語にある種のこだわりを持っています。

それには理由がありまして…

かつては外国語が話せたらいいな、とちょっと頑張った時期もあったのですが
ちょっとくらいの頑張りではムリ!と悟って…^^;
それなら、母国語くらいはきちんと使おう、と。

まずは母国語が正しく使えてこその外国語ではないの!!

小学校からの英語教育について、言いたいことはいろいろあります。
頭のいい人たちが、いろいろ調査、研究、検討して決めることだと思うので
ここで声高に意見を述べるのはやめておきますが。

若い人たちが「ヤバイ」という言葉を「良い意味」で使うのには、とても違和感がありますし、
女子アナが「感動して鳥肌が立ちましたぁ」なんて言うのを聞くと、
こちらが鳥肌が立ってしまいます。鳥肌は気色悪い時に立つものですから。
袋田の住職さん、チヨロギさんがおっしゃるように、過剰なまでの敬語や「へりくだり」が
耳について気になることもよくあります。

せめて、メディアで影響力のある人たち
…歌手や俳優やスポーツ選手に完璧を求めるのはムリかもしれませんが…
言葉のプロと言われる人たちには、お手本になるような日本語を使って欲しい!!

と、いろんなことを言っている柴壱も、普段の話し言葉には、あまり自信がありません。
文章を書くときは、形として残るので細心の注意を払っているつもりですが、
このブログの文章はどうなのよ?と考えたら、おかしな日本語を、よく使っています(汗)
つい、ひとり言の延長で書いてしまうものですから^^;
そんな時は、「これが柴壱節」と思って、大目に見てくださいませ。

勝手なこと言ってるなぁ‥‥


nice!(8)  コメント(17)  トラックバック(0) 

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コメント 17

きす

私の日本語はめちゃめちゃかも~
オバかだから許してね♪
by きす (2008-04-21 14:03) 

かず

発表会でのお話、なるほどなあと思いながら読みました。柴壱さんのピアノの先生は素晴らしいですね。中には、希望するならある程度何でも舞台で発表させてしまう教室もありますよね・・アマチュアの演奏会なんだからということで・・聞く方は耐え難いことが多いんですが(笑)私は今日は声楽のレッスンでモーツァルトのオペラ、フィガロの結婚の中のアリアを持っていったらやはり同じようなことを言われました。「モーツァルトは綺麗に歌うの難しいのよ・・あなたの声を、大切に慎重に伸ばしたいから、まだやめておこう」と・・モーツァルト、一見簡単に見えて、楽しい音楽だから、惹かれるんですけどね・・日本語のお話、「勝手なこと言ってるなあ」と最後に柴壱さん、おっしゃっていますが、私も同じです。言葉は生き物なので、時代や社会情勢で、ある程度、意味や使われ方が変化するのは仕方がない・・と私は思うのです。でも元々どんな風に使われていたのか、時々考えてみることが必要かもしれませんね・・

by かず (2008-04-21 20:16) 

かず

手元すべり、送信してしまいました・・もちろんNice1票です。ごめんなさい・・
by かず (2008-04-21 20:20) 

椎名

柴壱さんのアツーいお気持ち、しかと受け止めましたよ☆
日本語は難しい!本当にそうですよね。
椎名も普段以上に気を付けてブログは付けているのですが・・・
それでも限度あるし(一応電話応対の仕事をしてるんですけどね^^;)。
普段は「ヤバい」とか使っちゃってますしね。

なのに外国の方が日本人以上に上手な日本語を使っている、その姿には本当に脱帽しかないですね(セイン・カミュさんみたいな)。

「キラキラ星」についても椎名は無知で、初心者向けだとばかり思って
いたのですが、奥が深かったんですね。
by 椎名 (2008-04-22 11:47) 

みゆき

私も普段は大阪弁なので、ブログでは普段使わないような言葉を使ってるから、
なんか変な文章になってると思います。
ところで、柴壱さんはピアノを習われてるんですね。
高校時代に友人がエレクトーンとピアノを習ってて、格好いいな~って思ってました。
私も何か習い事でもすれば、この退屈な毎日が何か変わるのかなぁ。。。
by みゆき (2008-04-23 20:43) 

Michy

柴壱さん、こんばんは。
発表会とお嬢さんの話…なんかいいお話を聞かせていただき
ました。
私は楽器は全くできないのですが、スポーツを長年やって
きて、スポーツに携わる仕事をずっとしてきたので、その
人に合った種目とか、練習と試合の兼ね合いみたいなことと
似ていると感じました。
そして、最近の乱れた日本語… 
かくいう私もちょっと自信がないし、最初違和感を感じていた
使い方も、聞き慣れてくると受け入れてしまう自分がいます。
反省、反省。
by Michy (2008-04-23 23:49) 

チヨロギ

発表会で無謀にも?「きらきら星変奏曲」を弾いたことがあります。
あのころが私の全盛期だったのかなー(笑)

以前、現役の学校の先生に原稿を書いてもらったことがあるのですが、
ほんとにヒドイ日本語で、読みやすく直すのに大変な苦労をしました(>_<)
教える側があのレベルでは・・・(苦笑)
by チヨロギ (2008-04-26 23:25) 

柴壱

♪きす様♪
nice! ありがとうございます~☆
全然気にならないですよ! 
ブログの言葉は、それぞれの個性だから、きす節を楽しませてもらってますよ。
by 柴壱 (2008-04-30 13:53) 

柴壱

♪かず様♪
nice! 1票ありがとうございます~☆
発表会では、難しい曲を弾きたがる年頃とか、親が弾かせたがる年代とかあって
中高生は「いっぱい、いっぱい」の状態で、結構難曲を弾いたりしていますよ。
それはそれで「よく頑張りました」でいいんですけどね。
ただ、曲への理解が深まってくると、拙い技術で弾いたのでは勿体ないと
思えるようになってくるのです。
かずさんの声楽の先生も、まさに同じ意味のことをおっしゃってるようですね。
長く続けていると、いろんなことが判るようになってきます。
by 柴壱 (2008-04-30 14:09) 

柴壱

♪椎名さま♪
椎名さんは、電話応対のお仕事ですか~!?
お客さん相手の電話は、顔が見えない分、ついつい必要以上に丁寧な言葉を
使ってしまいますよね。それで、相手が気を悪くせずに済むなら、それはそれでよし、
いいんじゃないのかな。
必要な場面に応じて、母国語として正しい言葉を使いたい、と思っているのです。

「きらきら星」は、楽譜そのものは、初級者でも弾けるくらいやさしいんですよ。
それに、さらに簡単にアレンジした曲もありますしね。
by 柴壱 (2008-04-30 14:20) 

柴壱

♪あおーりょうま様♪
nice! ありがとうございます~☆
by 柴壱 (2008-04-30 14:20) 

柴壱

♪ぐす様♪
nice! ありがとうございます~☆
by 柴壱 (2008-04-30 14:21) 

柴壱

♪Coconaさま♪
nice! ありがとうございます~☆
by 柴壱 (2008-04-30 14:22) 

柴壱

♪みゆき様♪
nice! ありがとうございます~☆
そういえば、みゆきさんのブログは、口語の部分も標準語ですね。
全然変じゃないですけど、大阪弁のブログも、また味があって面白いかも。
習い事は、時間に余裕がある時は、気分転換になって楽しいですよ。
ピアノみたいなものは、個人レッスンが多いので、人付き合いの輪は
あまり広がりませんけど。
by 柴壱 (2008-04-30 14:29) 

柴壱

♪袋田の住職さま♪
nice! ありがとうございます~☆
by 柴壱 (2008-04-30 14:30) 

柴壱

♪Michyさま♪
nice! ありがとうございます~☆
Michyさんは、スポーツ派なのですね。
うちの先生はゴルフはプロ並の腕前(ただし本人談)ですが、
ピアノのレッスンでもゴルフの話を引き合いに出します。
ゴルフに限らず、よく、初心者が一流選手のマネをしたがったりするけど
基本的なパワーや、技術や、練習の積み重ねが違うのだから
マネだけしてもダメなのよね・・・とか。音楽も同じです。
日本語については、私も日々反省しつつも、世の中の使い方に
流されそうになっています。
by 柴壱 (2008-04-30 14:41) 

柴壱

♪チヨロギさま♪
チヨロギさんも「きらきら星」経験者でしたか。
うちの教室でも、中学生くらいのちょっと上手な子が弾いてますよ。
ただ、途中、速いところもあるし、長いから難しいですよね。

日本語は、若い人たちが新しい言葉や意味を作って、仲間内で使うのは
悪くないと思うんですよね。
ただ、場面に応じて正しい母国語が使えるように導くのが大人の役目だと
思うのですよ。せめて、学校の先生には、正しい日本語使って欲しいですよね。
by 柴壱 (2008-04-30 14:51) 

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