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続・「遅筆堂文庫・生活者大学校」主に食道楽レポ

川西町は、昔からダリアの栽培が盛んなところで、町内には東洋一のダリア園もあります。

  

前夜は米沢市内のホテルに一泊し、当日朝9時に会場に集合すると、すでに何人かの実行委員たちが
持ち場について作業を始めていました。
黒いエプロン姿の女性は、お花屋さんではありません。実行委員のYさんです。
                 

ダリヤの花々やナナカマドが、Yさんの手によって、見事に生けられました。
花材に使った木も、Yさん宅のお庭にあったものだとか。

   
せっかくの花が、赤い扉のせいで、きれいに映らないのが残念。

廊下には、井上校長直筆の「ボローニャ紀行メモ」が貼り出されました。

  

A4サイズの用紙を15枚貼り合わせた紙いっぱいに書かれたメモです。
井上作品には、こういった巨大メモが付き物、というのはファンの間ではよく知られた話です。

芝居なら、登場人物の生涯と、国内外の出来事をあわせた巻物のような巨大年表を。
ベストセラー『吉里吉里人』では、作家が描く「吉里吉里国」の地図も。
それらが、いわゆるフツーの作家のような「達筆」ではなく、第三者にも十分に判読できる丁寧な文字で
書かれているのです。こんなふうに↓
    著作権に抵触するといけないので一部だけ紹介。
こういった資料の数々が「遅筆堂文庫」に収められています。

開校式は午後1時半から、受付は12時開始ですが、11時半頃になると列車や飛行機の都合で
早く来た受講生たちが、会場外で緑いっぱいの空気を吸いながら、お弁当を広げ始めます。
晴れ女柴壱の念力で、お天気は、何とか大丈夫そう。
東京方面からの受講生一行は、新幹線の指定席を90席確保して、団体でやってきます。
米沢駅へは、大型バス2台でお出迎え。
…と、一行が米沢に到着する頃に、情報が入りました。
なんと、彼らの乗った次の新幹線が車両故障だか架線事故だかで、宇都宮駅で立ち往生している、と。
先発列車には影響が出なかったようで、ホッ!でした。

受付が始まると、受講生は次々とやって来ます。
 「こんにちは~! お元気でしたか?」
 「今年もお会いできましたね」
といった挨拶が、あちらこちらで聞かれます。「ワンちゃんは元気ですか?」な~んて挨拶も。

80歳近くなっても、なお矍鑠として遠方からやって来る先輩方には、頼もしさを感じます。
その一方で、年々体力の衰えを隠せず、足を引きずったり杖を付きながら、それでも
「毎年、楽しみにしてるから」と言って参加される方もいます。
19回という歴史を感じさせるのです。
そんな中で、最も年月の流れを感じさせたのが、井上さんの息子のS介君の成長ぶり。
ほんのこの間まで、床の上を這いずり回るヤンチャ坊主だったのが、
2~3年前にお母さんの背丈を追い越した、と。
それが、今では180センチはあろうか、というスラリとしてカッコいい中学3年生に。
賢そうな顔立ちで、学校では女の子にモテるだろうな…。

開校式が始まる頃には、広々とした会場内が満席に。椅子に座りきれない実行委員は「ジベタリアン」です。

  

午後1時半、いよいよ開校式です。
実行委員代表の挨拶に続き、井上校長のご挨拶です。
(Caplioズームのお陰で、写真↓が思いの外、よく撮れてしまいました。肖像権が気になる…)
  
  「ボローニャには、ヨーロッパ最古といわれるボローニャ大学があります。
   これは、現在の多くの大学のように学校側が講師陣を用意して学生を集めるのではなく、
   学びたい学生たちが、先生を呼んで勉強したところ。
   …これこそが、生活者大学校の原点…」

そんな興味深いお話をされていましたが、残念ながら柴壱、途中で退席。

このあと、開校式に続いて、NHKのBSハイビジョンで放送されたVTRを見ながらの講座が始まりました。
スミマセン…予定通り(?)講座の方はいっさい聴けなかった柴壱です(^^ゞ

ロビーでは、川西町商工会女性部の方々が地元の名産品を、実行委員は講師の先生方の著作本等を
販売しております。
休憩時間には、ロビーは大賑わいとなるのです。
   
左下に移っている髪の長い女性が柴壱…
ではありません。
が、彼女と二人、ほとんどここで、受付番(金庫番)をして過ごしていたのでした。


5時15分過ぎに、井上校長による1日目の講座が終了。
会場内にきれいに並んでいた椅子は、実行委員、および受講生有志の手で、一斉に片付けられました。
お楽しみの、交流会の準備です。

  

午後6時過ぎ、無事に交流会開始です。
ここ川西町は米どころですので、乾杯は日本酒です。地元、樽平酒造さんの「雪むかえ」だったかな?
もちろん、車の方はソフトドリンクですよ~。
乾杯の音頭は、毎年恒例で、「最も遠方からの参加者」さんです。
今年は、北海道は阿寒から参加の方でした。
   かんぱ~い!!
柴壱が記憶している中で、過去、最も遠かったのが沖縄から参加の方。
因みに、去年は、徳島の方でした。

地元の食材を使ったお料理は、ビュッフェスタイルで、所狭しと並びます。
    
米沢牛の冷しゃぶ、山形名物玉こんにゃくの煮物、旬のキノコの天ぷら、山菜の煮物…などなど

  
生野菜サラダやお漬物も、お野菜そのものの味を楽しむことができます。
お漬物がこんなに美味しいなんて…久しぶりの感じでした。
悲しいかな、関東のスーパーで買う野菜では、なかなか味わえません。

実行委員の間で、毎年評判なのが、この何気ない塩むすび。
  
具は何も入っていないのですが、ビミョーな塩加減といい、にぎり具合といい
シンプルなだけに、これまた、お米そのものの美味しさを味わうことができるのです。
何個でも食べられそう…さすが、米どころのおにぎりです。

今年は「かわにしツーリズム研究会」という、地元農家の有志のグループ方々から、
紅大豆豆腐、じんだん(枝豆)ゼリー、そうめんかぼちゃ等など…といった珍しい食材を使った家庭料理も
提供されました。大評判で、あっという間に品切れ状態。残念ながら写真は撮れませんでしたが
興味のある方は【コチラ】をどうぞ。

そうそう、この時季の山形と言えば、これも絶対に外せません。
  
もちろん、芋煮です。
秋になると、山形以外でも、東北各地で芋煮会が行われるようですが、
ここ米沢・川西あたり(置賜エリア)では、もちろん米沢牛に醤油仕立て。
地元の方の話によれば、置賜風は、蒟蒻やらキノコ類がふんだんに入っていて、
具だくさんなのが特徴だそうな。
同じ山形県内でも、酒田あたり(庄内エリア)では、豚肉に味噌仕立てなのだとか。
因みに仙台も、豚肉に仙台味噌の、豚汁風です。


こうして、またしても米沢牛や美味しいお米、そして新鮮な野菜を堪能し、
無事に1日目が終わったのでした。
このあと、受講生たちは3ヶ所のホテルに分かれて宿泊となります。


一応続く…つもり



≪閑話休題≫
そろそろ交流会の準備に入ろうか…という頃、
ようやく熱が下がった、と柴弐から携帯にメールが届きました。
こちらのタイムスケジュールを見ながら、タイミングを見計らってメールをくれたとのこと。
いつものようにウィットに富んだ柴弐のメールに、この時、ちょっと安心したのでした…。
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Cocona

川西町のダリアに始まる生活者大学校。興味深く拝見しています。柴壱さんの仙台での人々との出会いと強いつながり、うらやましいです。
野菜が違うからお漬け物も全く違う味になるんですよね。食べたい!
まだまだ続きを聞かせてくださいね。
頃合いを見計らって送られてきた柴弐さんのメール。お人柄がわかります。心から回復をお祈りしています。
by Cocona (2006-10-01 16:04) 

柴犬陸

柴壱さんと一緒に参加している気持ちになりました。
山形といえば、芋煮、そしてだだちゃ豆。
そろそろ夜食です。(笑)
手作り感いっぱいのこうした催し、充実した時間でしたね。
by 柴犬陸 (2006-10-02 01:32) 

柴壱

♪Coconaさま♪
nice! ありがとうございます~☆
キュウリのお漬物…もともと好きなのですが、こんなに美味しいと思ったのは初めてかも。
雰囲気もあるのでしょうけど、切り方も大胆なんですよ。
キュウリを縦半分に切って、長さは4分の1くらいにしたような大きさで。
それで新鮮ですから、野菜の味が口の中でジワーっと広がるんです。ジュルリ
柴弐へのエールもありがとうございます。代わってお礼申し上げます。
by 柴壱 (2006-10-04 11:22) 

柴壱

♪柴犬陸さま♪
nice! ありがとうございます~☆
2日間の講座の内容を、正しく皆さんに伝えるのは難しいので、
こんな、裏側や側面からのレポートになってしまいました。
金儲け抜きのイベントも、200人を超える人が全国から集まるとなると
ちょっとした事業です。でも、毎年やっていると、何となく楽しいですよ。
芋煮は、川原で食べなくても、やっぱり本場の味は美味しいです。
家庭では、なかなか再現できません。たくさん煮るから美味しいのかもね。
by 柴壱 (2006-10-04 11:33) 

チヨロギ

盛りだくさんな内容で、どれにコメントしてよいやら迷ってしまいます^^;
でもやっぱり食べ物関係で!(笑)
山形に旅行した時に食べた芋煮と白米のおいしさ、今でも忘れられません。
(ちなみに芋煮はシンプルな醤油仕立てでした。)
お漬物も名物ですよね。さぞかしおいしいだろうなぁと唾をゴクリ。
あと、塩むすびも大好き! もう、柴壱さんがうらやましくてたまりません。
続きの記事も、楽しみにしています。

柴弐さんの術後の経過がずっと気になっておりました。熱が下がったのですね。少しほっとしました。一日も早い回復を心よりお祈りいたします。
by チヨロギ (2006-10-05 02:11) 

柴壱

♪チヨロギさま♪
コメレス遅くなってスミマセンでしたm(__)m 
nice! ありがとうございます~☆
この時期の山形は、特に野菜類が美味しいですね。
昨年、一昨年は6月開催だったので、甘~い佐藤錦が食べ放題だったんですよ~。
来年は10月or11月開催らしいです。イモは新芋、コメは新米の時期ですよ。
ジュルリ~でしょ!! チヨロギさんも、よかったら、ぜひ!!

柴弐へのお祈りメッセージもありがとうございます。代わって御礼申し上げます。
皆様方のお気持ち、ホントにうれしい限りです。
by 柴壱 (2006-10-08 00:12) 

柴壱

♪kissちゃま♪
いつもnice! ありがとう~~~~~☆
by 柴壱 (2006-10-08 00:14) 

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