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過去の失敗を記憶しない人の未来は暗い [いわゆる日記・雑感・ひとりごと]

レスリング四人娘、頑張りましたね。
伊調姉妹、柔道の谷本さん、上野さん、みんな姉妹で同じ競技をしている人たちなんですね。
兄弟姉妹の持つ見えないパワーって、すごいんだネェ。
一人っ子の柴壱には理解できない、っていうか羨ましい限り。

マラソンの土佐さん、ホントに残念でした。
レース前にラストランを匂わせるような話をされていたので、悔しかったでしょう。
彼女は、日の丸のために、ではなく自分自身のために底力を発揮する人だと思っていたので。
でも、ステキなダンナ様がいるから、いいか。(ってそういう問題ではないだろうけど・・・)
心と体が落ち着いて、再び「ママでも金」を目指して走り続けてくれたら、また応援しましょう。

トランポリンの外村君、残念ながらメダルには届かなかったけど、イケメンですネェ~!!
体操の内村君(外村に内村か!?)って、誰かに似てると思うんですけど‥‥
お笑い芸人さん? いや、彼を見て甲本雅裕を思い出すのは、柴壱だけだろうか‥‥?

北京五輪、すべての競技の結果が出たわけではないけど、
日本って、チーム競技が弱いよね。
もともと、「一つ釜の飯を食べて」とか「みんなで力を合わせて」みたいなのには
向いている気質だと思っていたんですけどね。
東洋の魔女が活躍したり、サッカーがメダルを獲った頃とは時代が違うというか、
ものの豊かさとか、情報のスピードとか比べものにならないし
子どもの頃から、当たり前に個室が与えられて育っている世代で
ハングリー精神みたいなものも変わってきているから、仕方ないのかな。

 ★ ★ ★ ★ ★

話はガラリと変わりますが‥‥

北京五輪開幕から後れること1週間、8/15の敗戦記念の日に
こまつ座の『闇に咲く花』が開幕しました。(井上ひさし 作 / 栗山民也 演出)
あえて、「終戦」ではなく「敗戦」という言葉を使うのにも、この日を初日に設定するのにも
座長であり、座付き作者である井上ひさしさんのこだわりを感じます。

今回も、2月の『人間合格』に続き、公演プログラム「the座」の仕事を手伝わせてもらいました。

  g7_20080815_004-bl.jpg
写真右が事前に渡された台本。左が完成した「the座」(柴壱の本名入り原稿が掲載されてます^^ゞ)

そんなわけで、稽古の様子を見せてもらったり、役者さんから芝居の魅力について
直接お話を聞くことができました。

昭和23年の夏、舞台は神田の愛敬稲荷神社。
まだまだ食べるものにもこと欠く時代ではあるけれど、
戦争で一人息子を失った神主と、近所に住む未亡人たちが肩を寄せ合い、
未来に向かって明るく生きようとしています。
そこへ、戦死したはずの一人息子が帰ってくるのですが、歓びも束の間
彼には戦犯容疑がかけられて‥‥

井上さんのお芝居ですから、軽快で小気味よいセリフの応酬に、大いに笑わせてもらいますが
そこには、戦争責任という崇高なテーマが、しっかり込められています。
そして、物質的には決して豊かではないけれど、隣近所が助け合って明るく生きる姿に
大事なのは、心の豊かさなんだ、ということを改めて感じさせてくれるのです。

ものは豊かだけど、何となく殺伐とした今の時代にこそ、ぜひ多くの人に見てほしい、
と、若い役者さんも話してらっしゃいました。

柴壱は、本番の舞台はまだ見ていないのですが、千秋楽(8/31)に行く予定です。


ところで、この芝居、「記憶」がひとつのテーマになっていますが
クライマックスに、こんなセリフがあります。

ついこのあいだおこったことを忘れちゃだめだ、
忘れたふりはなおいけない。
過去の失敗を記憶していない人間の未来は暗い。
なぜって同じ失敗をまた繰り返すにきまっているからね。

(仮名・漢字使いすべて台本ママ)


このセリフは、他でもない、戦争責任への叫び、
二度と戦争を起こしてはいけないという訴えなのですが、
そのまま、この国の政治家たちにぶつけたくなります。

彼らは、よく「はっきりとした記憶にないのですが」という言葉で誤魔化そうとするけど
忘れたふりは、いかんよ!!
だから、この国はよくならんのですよ。


今回の北京五輪で、順位とかメダルの色に関らず、納得のいく試合ができた選手の皆さんは
間違いなく、過去の失敗や挫折や苦労を、しっかり記憶にとどめていた結果なのでしょう。
お疲れ様でした。

残念ながら不本意な結果に終わった選手の皆さんは、
この夏の北京でのことを、しっかりと記憶することでしょう。
競技生活を続けるにしても、新しい道を歩き始めるにしても、明るい未来のために。

そして、好成績が期待されながら残念な結果に終わった競技については
選手よりも組織の人たちに、選手の選考方法や、監督の選任などの問題点を、
しっかり記憶にとどめていただきましょう、明るい4年後のために。


柴壱も、よくいろんなことを忘れますけど、
同じ失敗を繰り返さないために、大事なことはしっかり「記憶」しましょう。


 ★ ★ ★ ★ ★


写真が少ないので‥‥
稽古場(東京都中央区ベニサンスタジオ)を訪れた帰りに、
隅田川左岸をブラブラ歩いた時のワンショットを。

  隅田川080716_022-bl.jpg

ベニサンスタジオ近くの新大橋から少し河口に下ったあたりから、
清洲橋と築地の高層マンション群を眺めたところ。
この風景、好きなんですよ。

そうそう、出演者の一人、小林隆さん(というより、「古畑」の向島君)のサイトを見ていたら、
ベニサンスタジオが今年いっぱいで取り壊されるらしい。
あの、なんとも言えない趣のあるベニサンの写真、壊される前に撮りに行かなくっちゃ。
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sara

公演プログラム「the座」に、柴壱さんの原稿が載っているんですね〜☆
それは素晴らしいです! キャー、柴壱さんの原稿、読んでみたいです!
芝居を観に行けば良い訳なのですが、8/31までなのですか〜。残念です。

清洲橋と築地の高層マンション群の写真、素晴らしいですね! (^-^)
私も、こういう風景は大好きです☆ 心が踊るような気がしますっ♪♪♪


by sara (2008-08-20 17:35) 

Michy

わ~っ、お芝居の原稿を書かれているのですか?
凄いです!
かっこいいです!
過去の失敗の記憶… 本当に忘れてはいけないですね。
戦争を体験した人が忘れたふりをしてしまっては、経験して
いない人がその失敗から学べるはずないですものね。
なんかなし崩し的に自衛隊が海外に出かけたりしていて、
大丈夫なんだろうかと思うことがあります。

今回のオリンピックは頑張れた人とそうじゃない人の差が
はっきりしちゃったかな…
選手は全員一生懸命だったと思います。
毎回選手選考でもめる女子マラソン。
いい方向に転べば前回のように万々歳ですが、悪い方に
転ぶとこんな風になってしまいます。
失敗を忘れず今後の方針をしっかり立てて欲しいです。
by Michy (2008-08-20 19:50) 

Cocona

すごい〜〜
お芝居の原稿? 作品を作り上げる楽しさを役者さんとも共有できるなんて素晴らしい。よけいに深くなりません?
そうなんですよね、失敗を忘れちゃいけないです
何においても、何についても
by Cocona (2008-08-20 22:03) 

チヨロギ

出演者からどんなお話が聞けたのか、気になります~v
稽古を見られるというのもスタッフの特権ですね。いいなぁ(^.^)
クライマックスのセリフですが、以前観たNODA・MAP「ロープ」にも、
「あったことを なかったことにしてはいけない」
というセリフがくり返し出てきました。
ベトナム・ソンミ村の虐殺を扱った部分です。
芝居を通して伝えられること、それを観た私たちができること。
いろいろと考えさせられた重い言葉でした。
by チヨロギ (2008-08-24 01:50) 

柴壱

♪皆さま~♪
nice! &コメントありがとうございます~☆
8/31の千秋楽、見てきました。
実際に本番の舞台を見て
「・・・忘れちゃだめだ。忘れたふりはなおいけない・・・」のセリフも
とても重く心に響いてきました。
戦争の悲劇を二度と繰り返さないためにも、絶対に忘れてはいけないですよね。

そうそう、誤解のないように・・・
私が「the座」に書いたのは、出演者のプロフィールページです。

チヨロギさ~ん、気になりますか~?
コバさん、思っていた以上にすご~く良い方でしたよ。
どんな話か、こっそりお伝えしますね。

by 柴壱 (2008-09-05 21:43) 

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