なぜか、さいたま…芸術劇場 [たまにはピアノのことも]
キスデジ君で遊ぶようになって、ますますピアノが好きになってきた柴壱です。
柴壱にとってのキスデジとピアノの間には「風が吹けば桶屋が儲かる」的な、
不思議な関係があったりするのですが
その話は、理屈っぽく、かつ長くなるので今回は省略。
しかし、バラ園で「熱情」という名の真っ赤なバラを見て以来
ベートーベンの「熱情ソナタ」が頭の中を駆け巡っております。
これは、「来年は大曲・熱情ソナタに挑め、励め」という神のお指図か…?
4週間前の話になりますが、彩の国さいたま芸術劇場で、
小山実稚恵さんのピアノ・リサイタルを聴いてきました。
彩の国さいたま芸術劇場15周年記念のリサイタルだそうで、プログラムを見て、
どうしても小山さんによるショパンの「バラード1番」(バラ1)の演奏を
聴きたかったものですから。
小山さんといえば、オーチャードホールの12年連続全24回リサイタルでも、3年後くらいに
「バラ1」の演奏が予定されていますが、そんな先まで待てませんもの(笑)
(クリックで少し拡大します↑)
この公演を知ったのが結構遅かったので、後方席の左側壁際しか残っていなかったのですが
それほど大きなホールではなく、手元のよく見えるいいアングルの席でした。
前半は、ショパン、リストといった、あまりピアノに馴染みのない人でも聴けば「ああ、あの曲」とわかる
華やかで有名な曲が中心。
ショパンのノクターン(遺作)は、何年か前に映画「戦場のピアニスト」で象徴的に演奏された曲で
ゆったりしたメロディーで、弾きやすそうに聴こえますが、これこそ指使いより表現の難しい曲。
1曲目のシューマンの後に一度舞台袖に引っ込んだだけで、残る5曲は小休止も入れず
ぶっ通しの演奏。
柴壱さんが最も楽しみにしていたショパンの「バラ1」は、圧倒されている間に終わってた、
といった感じでした。
後半は一転、ピアノをやっている柴壱でもあまり馴染みのないロシアもの。
小山さんご自身が、特にこのラフマニノフ、スクリャービンには思い入れがあるとのことですが
華やかな前半のプログラムから、衣装も照明も変わって、重厚でハードなプログラム。
これが、また30~40分はあろうかというプログラムを、小休止なしに一気に。
圧倒されっぱなしでありました。
アンコールは、ショパンとロシアものの小品から4曲。
スクリャービンの「左手のためのノクターン」は、たぶん初めて聴いた曲ですが
5本の指だけで、あれほどロマンティックで美しいメロディが奏でられるものか、と感心。
もし、病気や事故で右腕の自由を失うことになっても、こんなきれいな曲で音を楽しむことが
できるのだ、と、変なことを考えてしまいました。
ラフマニノフの「前奏曲 作品3-2」は、今シーズン、フィギュアの浅田真央ちゃんが
フリー演技に使う「鐘」の原曲。
管弦楽器で演奏されると、とても重厚で荘厳なイメージですが、
ピアノでは指を細かく動かし、華やかな一面も。
よく、いろんなピアノリサイタルでアンコールに演奏されることが多いですが
柴壱も、好きな曲のひとつです。
この冬は、何かと話題になるんでしょうなぁ、この曲。
さいたま市(最寄り駅は埼京線の与野本町)にある、このさいたま芸術劇場、
柴壱のまわりでは、すこぶる評判の悪い劇場であります。
なぜ、評判が悪いかといえば…
駅から遠い。(といっても徒歩10分ほど)
周りにメシ場がほとんどない。
そして、何より、
与野本町まで行くのがイヤ!!
と、まあそんなところで、たしかに、柴壱の友人知人の多くが千葉や東京在住ですから
わざわざ与野まで行くのが億劫なのもわからないではないのですが‥‥
かく言う柴壱も、おそらく、4月に芝居「ムサシ」で訪れていなければ
「な~んだ、埼玉かぁ」
と、このリサイタルもスルーしてしまうところでした。
しかし、劇場としては、演劇ホール(大ホール)も音楽ホールも心地よい空間ですし
ロビーや敷地内が広々として、開場前の時間をゆったり過ごせるのが、
またうれしい。(これが都心をはずれたメリットだったり)
「ムサシ」を一緒に観た友人のジップママさんなんかは、
駅からの距離感がまたいい、とも。
素晴らしい演技・演奏を楽しんだ後、みんなが余韻に浸りながら同じ思いで
駅に向かう感じがいい、と。
渋谷や新宿だと、余韻に浸る間もなく、街の喧騒で一気に現実に引き戻されてしまうからね。
なんとなく、
「住めば都」ならぬ「訪れれば都」、
「案ずるより産むは安し」ならぬ「案ずるより赴くは安し」
と、そんなことを思ったのでした。
来年、「ムサシ」の再演が、またさいたま芸術劇場であるらしい。
その時は、きっとまた行くよ。
ところで、千葉県人は、ついつい埼玉をライバル視してしまいます。
以前は、絶対に千葉の方が都会、進んでる、と思っていましたが‥‥
政令指定都市としての千葉市とさいたま市を比べると、
今は何となくさいたま市の方が断然優っている、というか勢いがあるような‥‥
千葉は、このところスキャンダラスな話題ばかり。
31歳の若い千葉市長さん、頑張れ!!
(といっても、柴壱は、千葉市民ではありませんが)
千葉県は、埼玉県に比べて
かなり熱いと思います。
知事さんが。
by michy-papa (2009-11-02 23:27)
この記事はじつはずっと前に読んだのですが、nice!もコメントも残していなかったのでした・・・・
あわてて他の用事に走っていってたのかな・・・・
by fukumusume (2009-11-25 11:24)