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わが師~アラコキと75ans~ [いわゆる日記・雑感・ひとりごと]

今日は朝から夕方…のような暗さ。
雨が一日中しとしとと降っています。

こんな日は、家から一歩も外に出たくありません。
水曜日ですが、ピアノのレッスンはラッキーなことにお休みです。

いえ、ラッキーなどと言ってはいけないのです、ホントは。
先生が怪我のため、3週続けてお休みになってしまったのですから。

先々週(10/28)、生徒の何人かが学校行事やら試験やらでお休みで
行かれるのは大人2人でした(レッスンは30分ずつの個人レッスンです)。
そんな時、怠け者の大人はすぐ「それならお休みにしましょうよ」と提案するのですが
(ちょうど、我が家からダイヤモンド富士が見られるかもしれないXデーでしたから)
2人いるから予定通りやります、とのことでした。

それが、前日になって「お休みにします」とのメール。
怪我をしたので、とは書いてありましたが、ま、2人しか来られないなら「大事をとってお休みに」
くらいに思っておりました。

しかし、先週もお休み。「歩けるようになったら、またメールします」と短めの連絡。
おっと、入院はしていないようだけど、これはタダごとではない様子。
「詳しいことは次のレッスンの時に」とのことだったので、
こちらから「どうしたんですか?」とは訊ねず、「お大事に」とだけ返信したのですが‥‥

そして昨日、「来週になれば階段も何とかなると思うので、もう1週間お休みで」とのメールでした。

うちの先生、ちょっと憎めないようなボケっぷりは昔からあるものの、
どちらかと言えば「目から鼻に抜けるような」タイプ。
ゴルフの腕前は、そんじょそこらの若僧よりかっ飛ばすし、コントロールも抜群らしい。

ちょっと驚いたのは…片腕を肩から、もう片方を腰からまわして、背中で両手が繋げるか?
これ、ある年代以上の人は、できても片側(利き腕が肩からとか)だけ、って人がほとんどなのに
なんと、先生、この前両方やって見せてくれました。これにはビックリ。
(実は、柴壱は数年前まで両方できるのが自慢だったけど、気づいたら片方できなくなってた。
 余談だけど、これが両方できると、背中が痒くても「孫の手」要らず)

もちろん、見た目も若々しい。

しかし、そうは言っても、柴壱が子どもの頃に見ていた先生のようなわけにはいかないんだよね。
何とな~く、だけど、昔のような「キレ」がなくなってきてるというか‥‥
ま、教わってるこっちも、だんだんボケてきてるんだから、年を重ねてるのは当然だし
仕方ないことなんだけど。

1年くらい前だったか、ゴルフの賞品のお米(5キロだか10キロだか)を抱えて
ワゴン車から降りようとしてコケた、とか。
その時は、怪我は大したことなかったけど、おNEWのゴルフパンツの膝がすりきれたといって
えらく凹んでましたっけ。

アラコキ(Around古希=70歳前後)なんて言ったら怒られそうですが
アラフィフの柴壱が生まれた頃から先生業をされているのですから、事実は事実。

自分と自分の家族が健康で、経済的に支障がない限り、
ピアノだけは続けていきたい
と思っているのですが、いつまでこの先生に師事できるのだろうか‥‥
ってなことを考えないでもない、今日この頃であります。

ま、あと1年や2年、ってことはないだろうし、
10年、15年先も、お互いにヨボヨボになりながら、師弟関係を続けているかもしれませんけど。


☆★☆


さて、もうひとりの師‥‥

それは文章修行の師匠(…と、こちらが一方的に言っている)井上ひさしさん。
もうすぐお誕生日がきて75歳。

「自らの暮らしを、生活者の視点で見つめ直そう」

と井上さんの呼びかけで、故郷山形県川西町で始まった生活者大学校が、今年で22年目。
年に一度の「井上ひさしファンの集い」というか「教祖様の総本山参り」といった感もありますが、
今年は11/21~22に「格差社会を考える」というテーマで予定されていて、
2000年から実行委員として関っている柴壱には、10回目となる記念の年でもありました。

しかし、校長先生でもある井上さんが先月末に体調不良により医師の診察を受けた、
との報が入り、実行委員会としてはいろいろな事態を想定しながら準備を進めてきましたが、
結局、今年は中止、との決断に至りました。

私レベルのところに伝わってくる話によれば、特に重篤な容態というのではなく、
過労と加齢による体調不良で、通院と自宅での静養が必要とのことです。
長時間の移動を要する地方(特にこの時季の山形は寒い)で、
場合によっては1~2時間立ちっぱなし、喋りっぱなしの講演は体に堪えますし、
行けば、持ち前のサービス精神で張り切ってしまうでしょう。
今の段階でムリは禁物、ということだと思います。

男性の75歳といえば、すご~く元気はつらつの人と、かなりくたびれちゃってる人との格差が
著しい世代。間違いなく、井上さんはその前者の方です。

今年は、芝居の新作を2本も書きましたし、その合間に各地の講演会や、
諸々の文学賞の対象作品を読んだり、とかなりご多忙だった様子。

柴壱にとっての恒例行事でもある「生活者大学校」が中止になってしまったのは
残念なのですが、ここはひとつ、じっくりと静養していただいて、
この先、まだまだおもしろい芝居をたくさん見せていただきたい、と思う今日この頃なのです。



≪余談ですが…其の壱≫

アラコキでもアラサンジュ(Around傘寿=80歳前後)でもない75歳。
柴壱がアラサー(Around30)の頃に流行った「ヴァンサンカン(25ans)」になぞらえて
「75ans」としてみました。
「ヴァンサンカン」ってもはや死語のような響きですが、雑誌はまだ発行されてるんでしょうか、ね。
フランス語には全く詳しくないので「75ans」って何と読むのかわかりません。
一応、ネットには「スワソント・キャンザン」と書いてありましたけど。


≪余談ですが…其の弐≫

「‥‥と思う今日この頃です」
って、この表現、仙台在住時代に井上さんの「文章講座」を受講した際に
「こういうありふれた表現は使わないように」と話しておられたのを思い出しました。


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柴壱

♪皆さま
ご訪問、そしてnice! ありがとうございます~☆
ただのひとり言のような長文に、さいごまでお付き合いありがとうございました。
by 柴壱 (2009-11-15 11:28) 

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